病気を治すために5000年前から、「医食同源」の原理を利用して、毎日の食事をする以外に、いろいろな薬草、野草を研究し、何種類を組み合わせ、濃縮して、何らかの薬効果を果たすようにしています。 5000年前から近世の200年前まではずっと薬草、生薬が中心的な役割で、病気を治そうとしてきました。すなわち、「医食同源」の理論を越え、漢方医学的な理論に従い、陰陽五行の理論を駆使し、病気を治そうとしている。
薬草、生薬を主体とし、副体は針灸、マッサージ、温熱療法、運動療法、温灸療法、武術療法、座禅療法、修養心の修行療法など、ありとあらゆる副体療法を加えることで、漢方療法と総まとめします。現代医療の目からみると、生薬薬草療法は、何らかの化学的、科学的に作用させるつもりです。利尿作用、発汗作用、下剤排泄作用、胃腸を酵素的使って緩和させる。
針灸、温灸、運動、マッサージ療法はすべて物理的な理論による治療法です。 一旦、体の内臓に病変が発生したら、単なる利尿、利便、発汗などの理屈では、薬草の力はありません。内臓に病変が起こった時は、もうすでに、腫脹細胞異変、突然に癌化してしまいます。これらのことは、もう、利尿、利便、発汗だけでは、体力を回復する力にはなりません。漢方薬、生薬とも、万一の病態が起こると、根本的な力が発揮できません。頼りになるのは、針灸、休養、温灸、運動療法だけですが、力は微弱です。
近200年、化学薬品療法が発達しても、殺す力の抗生物質、免疫力を殺すためのステロイド剤、免疫抑制剤、殺傷力のある化学療法剤、放射線療法とも力になりません。現代医療で唯一頼りになる力は、手術で取ってしまうことです。後は、自然に任せるのです。その他、透析療法、移植の延命効果、それだけです。生薬と同じく力になりません。ですから、生薬の利尿、利便、利気の三大効果をいかに駆使するしかありません。化学薬品に頼ると、効果がないだけでなく、長く化学薬品を飲むと、それによって発生した副作用が大きくなります。元の病変も改善できないまま、複数の病変が発生し、最後は老化、癌化となってしまうのです。誰でも動ける力にはなりません。 生薬の利尿、利便、利気の効き目が段々と弱くなってくるのは、大体50歳前後です。その時は、体のすみずみまで汚血が溜まり始めています。60歳前後になったら、体にぜい肉汚血が溜まるため老化が始まり、癌化の始まり、認知症、痴呆症、くも膜下出血、脳梗塞、すべては汚血の溜まりにより病気が起こるのです。
蔡篤俊 院長